中用量ピルの産後の使用について

 今やすっかり避妊法の一つとして定着した感のあるピルですが、避妊にだけ用いられているわけではない、ということをご存知でしたか。そもそもピルとはどのような働きを持った薬でしょうか。
 ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれており、この2つのホルモン作用によって妊娠したような状態を作り出すことで、避妊を実現します。この卵胞ホルモンの量でそれぞれ低用量、中用量、高容量と呼び名が分かれているのですが、今避妊目的で使われているのは、もっぱら低用量のものです。
 しかし、中用量ピルが使われていないかと言えばそんなことはありません。実は、医師から処方された場合、中用量の方が低用量のものよりも安いという嬉しい特徴があるのです。それはなぜかと言えば、中用量のピルは避妊目的と言うより、更年期障害や生理不順などの病気の治療薬として用いられているからです。病気の治療となれば保険がきくので、料金が安くなるというわけです。
 産後、生理が不順になってしまった、無月経になってしまった、こうした場合には、中用量ピルが治療として用いられることが多々あります。中用量ということで心配される方も居ますが、使い方などは低用量のものとほとんど変わりません。ただし、産後4週間ほどは服用しない、産後母乳による授乳をする場合には、服用はできれば避ける、服用する場合にはタイミング等について医師の指示を受ける、という点に注意する必要があります。
 ピルと言うと避妊目的の低用量のものをすぐに連想されがちですが、実はそれ以外にも様々な女性特有の身体の症状について、お助けアイテムとして働いています。産後の身体の不調が起きやすい時に、中用量ピルを少し服用することで身体のリズムを取り戻すことができたら、大変な子育ても乗り切れることでしょう。